文庫版『ぽっかぽか』10巻

2008/9/16 火曜日 - 1:58:28

作者:深見じゅん
出版社:集英社

数年前に昼ドラにもなったので、ご存じの方も多いかと思います。
はは、ちち、あすかの3人家族とその周辺の人々の心温まるお話です。
私は文庫本で全巻揃えています。
じ~んとくる話がたくさんなのですが、あえて気になる点をあげます。

それは、主人公麻美(あすかの母)が完璧超人過ぎること。
キャラクターの説明は「ぐーたらで、のーてんき」なのですが、夕食でよく「イワシ鍋」と「きんぴらゴボウ」を作っています。イワシ鍋~イワシをさばいてミンチにしてつみれを作って鍋にする、きんぴらゴボウ~ゴボウの泥を落として笹掻きにする、夏場なのに天ぷらも作ったりする(10巻ではないが♪夏こそ食べよう天ぷらさん♪と歌いながら作る場面アリ)、そんな手間をかけて料理をする人のどこがグータラなんだ!?天ぷらなんて夏も冬も作らないって!!私は!!

家の中も散らかってないし、家の周辺が雑草ボーボーでもない。
確かに昼寝はしているけど、洗濯物だってちゃんと畳んで片付けている!ご近所さんの子どもを預かったときに、その子どもが麻美が洗濯物を畳んでいる様子を見て「なんで畳んでいるの?うちは丸めてポンだよ。」と尋ねる場面があります(10巻ではありませんが)。このときにも麻美は「丸めてポンは良いですなあ。」と答えていますが、グータラを名乗るなら”丸めてポン”だろう!!と私は言いたい。

麻美の完璧超人ぶりは、まだある。それは結婚前の経歴。
今でこそ田舎暮らしでお下がり服に甘んじているが、慶彦(夫)に出会う前は都会でオシャレをしつくしていたそうな。アパレル関係にも実は詳しい。この設定が、ときおり飛び道具のように出てくる。
たとえば10巻の「らんちたいむ」。都会から田舎(麻美の近所)に引っ越してきたゲストキャラが、近所のちょっと高級なレストランの料理に文句を言ったあと、「そういえば乃木坂の「白磁」ってお店のシチュー」と言いかけると、すかさず麻美が「え?あのお店まだあるんですか。」と切り返す。驚くゲストキャラ。
今でこそダサい服に身を包んでいるが、本気を出せば凄いのよ、的な感じ、と描かれているわけでは決してないのだが、ひねくれ者の私はモヤッとしてしまう。

でもね、『ぽっかぽか』を読むのは楽しいです。
私が一番好きな場面というかセリフは、これも10巻ではないのですが、慶彦が帰宅途中にふと空を見上げて「麻美、ぼくは君を幸せにしたい。」と言います。その次のセリフ「ぼくの幸せはきっと、その中にある。」
うぅぅぅ、きますねえ。

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